・BJ The Chicago Kid - "Time Today" (Motown Records / 2019-04-26)
BJ・ザ・シカゴ・キッドが新曲“Time Today”を発表。アンドレ・ハリス(Andre Harris)と盟友ジェイラス“J・モー”モージー(Jairus "J.Mo" Mozee)によるプロデュースで、ディアンジェロやマーヴィン・ゲイを敬愛するBJのソウルネス溢れる1曲です。ソングライティングでも関わっているゴールディ(Gabrielle "Goldie" Nowee)のコーラスの絡み方もよいですね。 Amazon iTunes
BJは今夏にニュー・アルバム『1123』をリリース予定で、この“Time Today”は先行曲という扱い。昨年5月には3曲入りEP『Opening Ceremony』、今年3月にはエラ・メイ“Close”のカバーを発表していましたが、これらは収録されるんでしょうか。アルバムの詳細はまだ不明です。
・Lucky Daye - "Love You Too Much" (Keep Cool/RCA Records / 2019-04-25)
RCA Records傘下に立ち上げられた新レーベル Keep Coolに所属する大型新人ラッキー・デイが、昨年のデビューEP『I』、今年2月に発表された第二弾EP『II』に続けて、新曲“Love You Too Much”を発表。今のところラッキー・デイに外れナシ、の状態ですが、今回も素晴らしいソウル・バラードです。 Amazon iTunes
これまでラッキー・デイは、Ty$やメアリー・J、アッシャー、トレイ・ソングスらを手がけてきたDマイル(Dernst “D’Mile” Emile II)が全面プロデュースしてきましたが、今回はDJ・キャンパー(Darhyl "D.J." Camper, Jr.)のプロデュースとなっています(ギター演奏などでDマイルも引き続き関わってますが)。
デビュー・アルバム『Painted』までにEPを3作リリースする(レーベルメイトでもあるミゲルの『Kaleidoscope Dream』方式?)という話もありましたが、いよいよ『Painted』のリリースも近いのでしょうか。
・Peter CottonTale feat. New Direction & Fred Hammond - "God Is Love" (Peter CottonTale / 2019-04-22)
ソーシャル・エクスペリメントのピーター・コットンテイルが、新曲を発表。“God Is Love”と冠されたこの曲は、シカゴのクワイア―=ニュー・ディレクションと共にフレッド・ハモンドもゲストに迎えており、ゴスペル色の強い楽曲に。 Amazon iTunes
ピーター・コットンテイルは本来、イースターの4月21日(日)にデビュー・アルバム『Catch』をリリース予定だったのですが、延期。代わって発表されたのがこの曲となります。昨年発表された、チャンス・ザ・ラッパー、ダニエル・シーザー、イェバら参加の“Forever Always”も収録予定です。
・Rohan the Intern feat. Laneous - "U Must Be So Lost" (Green Chimneys Records / 2019-04-25)
オーストラリアはブリスベンを拠点とするジャジー・ヒップホップ・バンド=アストロ・トラヴェラーズ(Astro Travellers)にも関わる鍵盤奏者/プロデューサーのローハン・シーカーズ(Rohan Seekers)のソロ・プロジェクトとなる「ローハン・ジ・インターン」の最新EP『Bent Fenders』が登場。
2017年に発表したデビュー・アルバム『Blue』同様、ビートメイカーとしての個性を示すインストが主体ですが、この"U MUST B SO LOST"は、サー・ラーあたりを思わせるコズミック・ファンクな逸品。 Amazon iTunes
ビラル~プリンスあたりを思わせる声を聞かせているのは、今もっとも注目すべきオーストラリアの新星レイニアス(Lachlan "Laneous" Mitchell)。この楽曲の共同プロデューサーでもあります。
ハイエイタス・ケイヨーティのネイ・パームが「天才」、ジャイルズ・ピーターソンが「これまで観た中でも最高峰のパフォーマンス」と讃えるレイニアスは、5月10日に待望のデビュー・アルバム『Monstera Deliciosa』を(ジョーダン・ラカイらを擁する)Soul Has No Tempoからリリース予定(※日本では4月3日に先行発売済)。このアルバムは、ハイエイタス・ケイヨーティのポール・ベンダー(Paul Bender)が全面プロデュースし、サイモン・マーヴィン(Simon Marvin)も演奏で参加しています。
またレイニアスは、ハイエイタス・ケイヨーティと同じWondercore Island所属のヴァルチャー・ストリート・ギャング・テープの一員でもあり、4月12日にやはりポール・ベンダーが全面プロデュースで関わったデビュー・アルバム『Mature Themes for Childish People』を発表したばかり。
さらに、同じくハイエイタスのペリン・モス(Perrin Moss)の別名義=クレヴァ―・オースティン(Clever Austin)が3月に発表したデビュー・アルバム『Pareidolia』にも参加していました。 Amazon iTunes
・Jordan Rakei - "Say Something" (Ninja Tune / 2019-04-23)
ジョーダン・ラカイがニュー・アルバム『Origin』を6月14日にリリースすることをアナウンス。
すでに先行して、『Cloak』にも参加していたジム・マクレー(Jim Macrae)と共同プロデュースした“Mind's Eye”が2月に発表されていましたが、『Origin』のアナウンスに合わせて新曲“Say Something”が登場となりました。
ロンドンのクラブ・シーンを吸い上げたダン・カイ(Dan Kye)名義でも活動している人だけあって、Ninja Tune移籍作となった前作『Wallflower』(2017年)は、よりエクレクティックな作風を聞かせましたが、“Say Something”では、エレクトロニックな味付けはありつつ、マーヴィン・ゲイやディアンジェロあたりの雰囲気も漂うヒューマンなソウル・チューン。「未来の人類のため、ディストピア的な現在の世界を支配するAIシステムに抗うことを呼びかける」ということを歌っており、アルバム自体、人間性 Vs テクノロジーといったテーマになっているそうで、ジャミロクワイ“Virtual Insanity”の世界観をちょっと想起したりも。 Amazon iTunes
・Monica - "Me + U" (MonDeenise Music / 2019-04-26)
新作『Chapter 38』を準備中のモニカが、今年1月に発表した“Commitment”に続く新曲を発表。Instagramを見るかぎり、“Commitment”を手がけた女性プロダクション・デュオ=ノヴァ・ウェイヴ(NOVA WAV)が今回もプロデュースしたのでしょうか。 Amazon iTunes
2016年にRCAを離れたことをアナウンスしていたモニカは、自主レーベル MonDeenise Musicを立ち上げており、以前から新作『Chapter 38』がカミングスーンだと予告。現在38歳のモニカは、10月には次の誕生日を迎えてしまうため、夏までにリリースされることが期待されます。
・Louise - "Stretch (Initial Talk Remix)" (Lil Lou Records/Warner Music UK / 2019-04-26)
先月末、元エターナル(Eternal)のルイーズがおよそ15年半ぶりの新曲“Stretch”でカムバックしましたが、これを日本人プロデューサーのInitial Talk (イニシャル・トーク)がオフィシャルでリミックス。 Amazon iTunes
非公式で制作したデュア・リパ“New Rules”の80sなリミックスが洒落の効いたビデオと共にバズり、1ヵ月と経たないうちに正式なリミックスとして発表された逸話で知られるInitial Talkは以降、カイリー・ミノーグ新作『Golden』のリード曲となった“Dancing”の第一弾リミックスを担当したほか、デルタ・グッドレム、シェリル(元ガールズ・アラウド)、ナディーン・コイル(元ガールズ・アラウド)、アルマ×ムーといった英国~欧州圏(一部豪州)の女性シンガーたちからラブコールが続いていますが、今度は元エターナルのルイーズから。
スウェーデンの新鋭オリヴァー&サムソン(Oliver & Samsson)が手がけた原曲は、80sのエレクトリック・ファンクを今様ミニマル・ポップにしたような感じですが、Initial Talkはアーリー90sのヒップ・ハウス調に仕立て直しています。
ルイーズは、19年以上ぶりとなるソロ新作『Heavy Love』を10月18日にリリース予定で、すでに予約が始まっています。 Amazon iTunes
なおInitial Talkは、この“Stretch (Initial Talk Remix)”のリリースに先駆けて、イヴ(Eve)やルイーズらを抱えるロンドンのマネジメント会社 Instruction Managementと契約したことが発表されており、さらなる飛躍が期待されます。
・Mahalia - "Grateful" (Mahalia Burkmar/Asylum Records UK / 2019-04-26)
昨年、“I Wish I Missed My Ex”がMVの再生回数4000万回再生超えなど話題となり、YouTube Musicが注目すべきアーティストを選出する「Ones To Watch」の2019年UK版で1位に選ばれた英国の21歳の新星マヘイリア。
2月にフェリックス・ジョセフ制作の“Do Not Disturb”を発表していた彼女が、今年2発目のシングルとなる新曲“Grateful”を発表しました。 Amazon iTunes
“I Wish I Missed My Ex”を手がけたマス・タイム・ジョイ(Maths Time Joy)がプロデュースしており、ジャミロクワイの“Morning Glory”をさりげなくサンプリングしていますね。 Amazon iTunes
なおマヘイリアは今年、サマソニで初来日予定。関東公演は8月18日(日)、関西公演は17日(土)の出演予定で、いずれもブロックハンプトン、オクテヴィアン、ディスクロージャー、フルーム、SIRUPらと同日になります(関東公演のみ、さらにFKJ、BLACKPINK、Charaらも出演)。
・NIKI - "lowkey" (88rising Music/12Tone Music / 2019-04-24)
88risingのプリンセス、インドネシア出身のニキことニコール・ゼファニヤ(Nicole Zefanya)が新曲“lowkey”を発表。昨年5月に発表した『Zephyr』(スコット・ストーチ参加)に続く新作が期待されますね。 Amazon iTunes
なお88risingは今年もLAで主催フェス〈HEAD IN THE CLOUDS Music & Arts Festival〉を開催することが決まっており、第2回となる今年は8月18日に開催予定。もちろんニキも出演するほか、ジョージ、ハイアー・ブラザーズ、リッチ・ブライアン、オーガスト・オーエイトといった88の面々の出演が確定しています。
・DUCKWRTH feat. Rico Nasty & Medasin - "LOVE IS LIKE A MOSHPIT" (Republic Records / 2019-04-23)
サブリナ・クラウディオが参加した“I’M DEAD”がSpotifyを中心にヒットを記録したことで知られる、自称「アンドレ3000とファレルの間に生まれた私生児」ダックワースが、3月に発表したファンク・チューン“UNSTATUS QUO”に続く、今年2発目となる新曲“LOVE IS LIKE A MOSHPIT”を発表。
マセーゴとのコラボ作でも知られるメダシンがプロデュース、88rising所属のオーガスト・オーエイト(AUGUST 08)がコ・プロデュースを手がけており、哀愁漂うピアノの音色や遠くからこだまするようなオーガストの歌声と反するかのようにエモーショナルにスピットする様が印象的。 Amazon iTunes
ダックワースについて詳しくは、以前bmrでやった私のインタビュー記事でどうぞ。
・Curren$y & LNDN DRGS - "Sake" (GDF Records/Jet Life Recordings / 2019-04-26)
アートワークを見てお分かりでしょうが、「セイク」ではなく酒。アルケミストとのタッグで全編和モノ使いという『Fantasy Island』を発表して話題を呼んだジェイ・ワージー(Jay Worthy)のユニット=ロンドン・ドラッグズが、カレンシーとのコラボ曲を発表しました。 Amazon iTunes
ロンドン・ドラッグズ自体、『Aktive』では80年代を中心としたファンク~ソウル愛溢れる選曲でサンプリングしまくっていましたが、このカレンシーとのコラボ“Sake”は、その題名どおり、『Fantasy Island』のように和モノねた。寡聞にしてこの「誰も答えてもくれない……」と歌われるこの元ネタは存じ上げないのですが……どなたか分かる方~?