2019-05-31

[live video] 2 Chainz & Amerie - "Rule The World"



2チェインズとエイメリーが共演。

人気TV番組『エレンの部屋』に出演した2チェインズが、最新作『Rap or Go to the League』より“Rule the World”のパフォーマンスを披露したのですが、アルバムに参加していたアリアナ・グランデに代わってステージに立ったのはエイメリー(39)!

2019-05-26

[new music] Steve Lacy, Lucky Daye, Shay Lia + more

・Steve Lacy - 'Apollo XXI' (3qtr/AWAL / 2019-05-24)



ジ・インターネットの最年少メンバーにして、ケンドリック・ラマー、J・コール、マック・ミラー、ソランジュからヴァンパイア・ウィークエンドまでを手がける気鋭プロデューサーとしても活躍中のスティーヴ・レイシーが、21歳の誕生日(前日の5月23日)に合わせて、初のフル・アルバム『Apollo XXI』を発表しました。  Amazon  iTunes

スティーヴ・レイシーと言えば、2017年に発表したソロ・デビューEP『Steve Lacy’s Demos』を始め、自身のプロダクションはiPod touch/iPhone上で録音・制作していることで有名(2017年末にはTEDxTeenでスピーチも)ですが、今回も大半はiPhoneでプロデュースしたのだとか。



基本的にセルフ・プロデュースで、“Playground”ではジェシー・ボイキンス三世(Jesse Boykins III)がソングライティングに関与。また“Like me”にはLAのバンド=デイジー(DAISY)のフロントウーマンであるデイジー・ハメル(Daisy Hamel)をフィーチャーしており、“Amandla's Interlude”ではその名の通り、同年代の女優アマンドラ・ステンバーグ(『ハンガー・ゲーム』など)との会話が使用されています。
アーリー00sのネプチューンズ風な“Guide”、プリンスっぽい“Hate CD”など、これまでの彼らしさもありつつ、“Lay Me Down”あたりではジ・インターネットでも聞かせたメロウネスを発露、かと思うと“Basement Jack”や“Outro Freestyle”ではラップを聞かせ、“Love 2 Fast”ではインディ・ロック的な感触に(歌声を含めるとミゲルっぽくも)なるなど、自身の音楽性をさらに広く打ち出しています。ちなみに最後を飾る“4ever”では、自身が手がけたソランジュの“Exit Scott (interlude)”を使用していますね。

また本作は、事前にi-Dのインタビューでも明かされていたとおり、自身のセクシュアリティ(バイセクシュアル)にも言及した内容になっており、“Like me”ではカミングアウトに対する葛藤を歌っています。



なお、9月6日にRough TradeよりCDとLPが発売される予定で、ボーナストラック付き国内盤も発売予定となっています。



2019-05-25

[new music] Eric Benét, Tank & Chris Brown, Ty Dolla $ign + more

・Eric Benét - "Can't Stop" (X5 Music Group/Warner Music Group / 2019-05-10)



エリック・ベネイが“Can't Stop”を発表。これは、2001年にリリース予定だったもののお蔵入りした『Better & Better』のオープニングを飾る“I Can't Stop Thinking About You”を正式にリリースしたもの。  Amazon  iTunes



せっかくならこれを機に『Better & Better』の正式リリース(配信だけでも)を期待したいところですが、TwitterでRTしているとはいえ、本人があまり積極的に宣伝していないことを考えると、ベネイ自身はあまり気乗りしないのかも……。

とは言え、『Better & Better』の楽曲は半数が解禁済でもあり。“Pretty Baby”と“I Wanna Be Loved”が2005年作『Hurricane』に使用されたほか、“Spanish Fly”と“Sing to Me”が2008年作『Love & Life』に、さらに“Trippin'”と表題曲“Better & Better”が2010年作『Lost In Time』のiTunes限定デラックス版に、“Touching Again”が2012年作『The One』のiTunes限定デラックス版に収録されました。
ちなみにマイク・シティ制作の“Better & Better”はレイラ・ハサウェイが2004年作『Outrun The Sky』で歌っていることでも知られますね。




2019-05-22

[new music] Kan Sano, m-flo, SIRUP, AI + more

・Kan Sano - 'Ghost Notes' (origami PRODUCTIONS / 2019-05-22)



「DT pt.2」、「Sit At The Piano」といった先行曲がいずれも、今まさに話題のローファイ・ヒップホップ的な響きを持つインストものということで、「Mellow Beats」、「Jazz Vibes」といったSpotify公式の大型プレイリストにピックアップされるなど、国外でもヒットしているKan Sanoが、ついにニュー・アルバム『Ghost Notes』を発表。  Amazon  iTunes

作詞・作曲や、ドラム、ベース、ギター、トランペットなどの演奏、ボーカル、さらにはミックスまで自らこなすKan Sanoの最新作は、「DT pt.2」、「Sit At The Piano」のようなローファイ・ヒップホップなインストものや、「My Girl」のようなジャズ・フュージョン的なブギーもありつつ、原点だというネオ・ソウルの色濃いアルバム。Mikikiでも「20歳くらいの頃に聴いていたネオ・ソウルは自分のなかにしっかり息づいているんですけど、それをちゃんと作品にできていなかったので、今回は一つの形にしておきたいなと思っていました」と話しています。

さらに、アルバムの限定版にはディアンジェロ、アンソニー・ハミルトン、エイドリアナ・エヴァンス、ンデゲからサム・クック、スライ、マーヴィンといった楽曲を取り上げたカバー集のディスク2が同梱されていますよ。



なおKan Sanoは、今月27日(月)に開催されるトム・ミッシュの東京公演(ソールドアウト)および31日(金)のソウル公演で、トム・ミッシュ自身の指名で前座を務めます
トム・ミッシュは2016年11月、自身のお気に入り曲プレイリスト「real good shit」でKan Sanoの「Tenderness」と「Everybody Loves The Sunshine (Original Mix)」をピックアップしており、以前からKan Sanoを注目していたようですね。




2019-05-20

[news] アフター7のメルヴィン死去、ホイットニー「新作」 + more

ベイビーフェイスの兄、メルヴィン・エドモンズ(アフター7)死去



ベイビーフェイス(Kenny "Babyface" Edmonds)の兄であり、アフター7 (After 7)のメンバーでもあったメルヴィン・エドモンズ(Melvin Edmonds)が他界。65歳でした。
現地時間で5月18日(土)に息を引き取ったことを、息子のジェイソンが認めたとのことです。
[5/21 追記:公式でメルヴィン逝去が報告されました]


2000年代半ばから、再始動したアフター7にはメルヴィンの代わりに息子のジェイソン(Jason Edmonds)がメンバーとなっており、どうやら体調面の問題があるらしいことは伝わっていました。
そして2015年にアフター7のカムバック曲“I Want You”が発表された際は、ベイビーフェイス&ダリル・シモンズ制作という点はもちろんのこと、メルヴィンの参加もファンを喜ばせたもの。翌年発表された20年以上ぶりの新作『Timeless』にも参加していました。
一方、本格的なカムバックの動きを見せていた2015年には、メルヴィンのドラッグ問題についてケヴォン(Kevon Edmonds)が語っています。曰く、アフター7を脱退したのは、「ろくな支払いもなく、守ってもくれない音楽業界に身を置くことに疲れたから」であり、「ドラッグ問題が(脱退の)理由ではない。確かに兄は時にドラッグと闘ってきたけれど」。これは、ケヴォンがソロに転じた90年末に一度グループは分裂、メルヴィンは他の2人と不仲であり、脱退してトラックの運転手として働きだした(らしい)ことを指して言っているのでしょう。
しかし、2017年の『Unsung』(ドキュメンタリー番組)では、2009年の時点でアフター7の再結成も検討されていたものの、メルヴィンが2011年に脳卒中で倒れたことでメルヴィンの参加は見送られたこと、ツアーで度々倒れていたことなどが明かされており、ここ10年ほどは、ドラッグの影響によって体を壊していたと見られます。アフター7の復活にはメルヴィンを経済的に救う意図もあったのかもしれないと考えると、メルヴィンを加えた4人組になった理由も頷けますね。

1989年に『After 7』でデビューしたアフター7は、1990年に“Ready Or Not”、“Can't Stop”というトップ10ヒットを放って一躍人気グループに。90年代前半には他にも、“Nights Like This”、“Kickin' It”、“'Til You Do Me Right”などがR&Bチャートのトップ10ヒットとなりましたが、所属レーベルとの関係悪化から1995年の3rd『Reflections』をもって契約更新をせず、レーベルを離脱。1997年に発表されたベスト盤『The Very Best of After 7』にホール&オーツのカバー“Sarah Smile”が加わっていましたが、アフター7は活動休止状態に。
1997年の映画『ソウルフード』サントラでは、ベイビーフェイス、K-Ci&ジョジョ、ケヴォン、メルヴィンの5人組=マイルストーンとして“I Care About You”という曲が発表され、同年、ベイビーフェイスの『MTV Unplugged』でも披露。またケヴォンは1999年に『24/7』でソロ・デビューしてヒットとなりました。
2000年代半ばから少しずつですがライブ活動を再開させたアフター7には、前述のとおりメルヴィンの姿はなく、代わって息子のジェイソンが参加。2013年の来日公演も、メルヴィン不在でジェイソン参加というメンバー構成でした。
2015年末に“I Want You”の発表と共にメルヴィンも復帰しており、新たに4人組としてアフター7は再始動。2016年に『Timeless』を発表し、R&Bアルバム・チャート初登場4位に。また、アダルトR&Bエアプレイ・チャートでは、“I Want You”と“Let Me Know”が最高6位、“Runnin' Out”が最高3位と、およそ20年ぶりのヒットとなったほか、2018年には“Too Late”、“If I”も最高8位まで上昇するなど支持されていました。  Amazon  iTunes




[new music] Montell Jordan, Yuna, Tuxedo + more

・Montell Jordan feat. Lecrae - "When I'm Around You" (Masterpeace Recordings / 2019-05-14)



モンテル・ジョーダンがついに世俗復帰。

2010年12月31日をもって「R&Bレコーディング・アーティストとしてこの音楽業界から引退する」と発表し、翌1月1日からジョージア州ノークロスのビクトリー・ワールド・チャーチという教会で牧師となっていたモンテル・ジョーダン。その後、Victory World Musicを立ち上げ、ゴスペル・アーティストとして2011年に『Shake Heaven』をリリースしたほか、2014年にライブ実況盤『Covered Live』、昨年も『Healed』といったレーベル・コンピが発表され、クリスチャン・ヒップホップ系のプロミス『TellAVision』(2016年)に参加するなど、“世俗”とは距離を置いてきました。

一方、代表的ヒット“This Is How We Do It”は90sリバイバルの波に乗って近年度々取り上げられるようになっており、2015年にはスーパーボウルのキャンペーンの一環で、バッファローウィングの専門チェーンである「バッファロー・ワイルド・ウィングス」の店内にて発売20周年を迎えた同曲をサプライズ披露する映像が発表されたほか、2013年のアルーナジョージのカバーに始まり、ケラーニ“How Do We Us”(2014年『Cloud 19』)、エリック・ベリンジャー“Text Threads”(2015年『Cuffing Season』)、ジャズ・カーティエ“How We Do It”(2016年『Hotel Paranoia』)でのサンプリングや、クリス・ブラウン“Go”(2015年『Before The Party』)、JR・カストロ“Right Away”(2016年 / 2017年『Sexpectations, Vol. 1』)での引用など、“This Is How We Do It”ネタは多々出現しています。つい最近も、フレッシュ・モードなるプロデューサーが“This Is How We Do It”のリメイクを発表したばかり。

こうした背景もあって?モンテル・ジョーダンがついにR&Bへと復帰。今年3月にR&Bアルバムをレコーディングしていることを明かしていたモンテルですが、5月14日、正式にニュー・シングル“When I'm Around You”を発表。
スティールパン的な音色は2010年代という感じですが、全体的には90年代の色濃いヒップホップ・ソウル的なサウンド。ルーベン・スタッダード作品も手がけたドレイマス・ロバーツ(Dramus Roberts)の名がソングライターにありますが、彼のプロデュースでしょうか。  Amazon  iTunes
ラッパーとして史上初めてグラミー最優秀ゴスペル・アルバム賞を手にしたレクレーをゲストに迎えているということで、準備中の新作はインスピレーショナルR&B路線になるのかもしれません。






2019-05-16

[new music] Ari Lennox, Leven Kali, Jamila Woods + more

・Ari Lennox - 'Shea Butter Baby' (Dreamville/Interscope Records / 2019-05-07)



J・コール率いるDreamville Recordsの紅一点、28歳の女性R&Bシンガー、アリ・レノックスの待望のデビュー・アルバムが到着。2015年末にDreamville入りが発表されて3年半、2016年10月にリリースされたデビューEP『Pho』から数えても2年半以上、ようやくといった感じですが、待った甲斐があっただけのアルバムになっていますね。  Amazon  iTunes

2018年7月に発表された“Whipped Cream”、『クリード 炎の宿敵』のインスパイア盤『Creed II: The Album』(同年11月)に先行収録された表題曲“Shea Butter Baby”なども収録される全12曲。J・コール(J. Cole)と、Dreamvilleお抱えのプロデューサーであるエリート(Elite)がエグゼクティヴ・プロデューサーを務めており、アルバム全体はエリートとロン・ギルモア(Ron Gilmore)が中心となって手がけています。
ゲストも、“Shea Butter Baby”に参加しているJ・コール以外は、2017年にDreamville入りしたアトランタの新進気鋭ラッパー、J.I.Dと、身内でがっつり固めてますね。

“Whipped Cream”や、マセーゴ(Masego)らプロデュースの先行配信曲“Up Late”のような、エリカ・バドゥを想起させる彼女の歌声が映えるソウルフルなプロダクションを中心としつつ、初期ミッシー・エリオットっぽい“BMO”(ヴァースはちょっとアリーヤ“More Than A Woman”ぽくも)などの90s R&Bも感じられたり。今っぽいエッセンスは控えめに、オーセンティックなR&B作品として非常に充実した内容ですね。
31日にCD盤ヴァイナル盤も発売されるっぽい?






2019-05-15

[news] ジャネール・モネイ単独公演、ニック・ウェスト来日公演が決定

ジャネール・モネイ単独公演も決定


フジロックでの初来日が決定していたジャネール・モネイ(Janelle Monáe)、待望の単独公演も決定! フジロック直前の7月24日(水)にZepp ダイバーシティ東京にて一夜かぎりの単独公演が行われます。  Amazon  iTunes

なおフジロックでは初日26日(金)に出演予定。同日にはケミカル・ブラザーズ、ケイトラナダ、サブリナ・クラウディオ(初来日)、トロ・イ・モワらが出演します。
またフジロック全体では、ダニエル・シーザー(初来日)、フォニー・ピープル、ヴィンス・ステイプルズ、ジェイムス・ブレイク、シーア(初来日)らの出演も予定されています。






2019-05-13

[new music] Lizzo, Initial Talk, Kehlani + more

・Lizzo - "Juice (Breakbot Mix)" (Nice Life Recordings/Atlantic Recordings / 2019-05-10)



これはナイス・リミックス。リゾのメジャー・デビュー・アルバム『Cuz I Love You』からのリード曲であり、リゾにとって初めてR&Bチャート入りした(しかもトップ10入り)ヒットとなっている人気曲“Juice”を、ブレイクボットがリミックスしました。  Amazon  iTunes

元々がポップなディスコ・ファンクでしたが、近年のディスコ~ブギー再評価ムーブメントの一翼を担う仏DJ/プロデューサーが、ロボ声を交えながら80sな解釈を足しています。



リゾは4月にメジャー・デビュー・アルバム『Cuz I Love You』を発表。全米アルバム総合チャート(2019年5月4日付)初登場6位を記録しました。また5月3日には既発曲3曲を追加する形でデラックス・バージョンが発表されています(紹介済)。




[new music] Mary J. Blige & Nas, FlyLo & Anderson .Paak + more

・Mary J. Blige & Nas - "Thriving" (Republic Records / 2019-05-08)



新作3作を同時制作中らしいメアリー・J・ブライジが、ナズとのコラボ新曲を発表。先月、ナズとの合同ツアー〈The Royalty Tour〉を7月~9月に開催することをアナウンスしていましたが、これに合わせてコラボ曲“Thriving”が発表されました。  Amazon  iTunes

プロデュースは、2017年作『Strength of a Woman』にて“Thick Of It”や“Love Yourself”など5曲を手がけたDJ・キャンパー(D.J. Camper)。すっかり気に入られたようですね。
ソングライティングには、モニカの“Commitment”のプロデュースや、ビヨンセ&ジェイ・Z『EVERYTHING IS LOVE』、アリアナ・グランデ『thank u, next』などに関わってきたノヴァ・ウェーヴ(Nova Wav)のふたりが助力しているようです。
サンプリングしているのは、90s後半~00s初頭によくネタにされたラヴ・アンリミテッド(Love Unlimited)の“Under The Influence of Love”(73年作の表題曲)。しかしこうしたアーリー00sっぽい音、増えてますね。





昨年7月にファースト・チョイスのディスコ・クラシック“Dr. Love”をサンプリングした“Only Love”を発表していたメアリー・J。この時、Capitol RecordsからRepublic Recordsへ移籍していたことが明らかになっていました(親会社はどちらもUniversal Music Group)。
そして今年2月にはTV番組で「アルバム2枚を制作中なの」と発言。さらに3月には、A&Rのエディ・フォーセルが、スタジオ・セッションの模様を見せながら「アルバム3枚の同時制作」と言及しており、かつてないほどクリエイティブ・モードに入っている様子。

なお『マッドバウンド 哀しき友情』で女優としても評価されましたが、今年2月には同じくNetflixで出演ドラマ『アンブレラ・アカデミー』が配信。メインキャラクターのひとり、暗殺者のチャチャ役で出演しています。他にも映画/ドラマ出演が続々決まっており、女優仕事の間を縫ってレコーディングに勤しんでいるようですね。




2019-05-11

[news] RS誌が独自チャートを来週から開始、クリス・ブラウン新作発売日 + more

米Rolling Stone誌が独自チャートをスタートへ

米Rolling Stone誌が独自チャートをスタートへ

米Rolling Stone誌が独自のチャート「Rolling Stone Charts」を始めることが発表されました。13日(月)から始まり、楽曲のデイリー・チャート「Rolling Stone Top 100 Songs」とアルバムのウィークリー・チャート「Rolling Stone Top 200 Albums」を始め、「Rolling Stone Trending 25」、「Rolling Stone Breakthrough 25」といったウィークリー・チャートや、「Rolling Stone Artist 500」というチャートも用意されているとのこと。
もちろん、ビルボード・チャート対抗となるわけですが、特に楽曲はデイリー・チャートとなるところが特色ですね。移り変わりが激しい時代とは言え、ストリーミングの強さが牽引する形で最近はトップ10にあまり動きがないことも多く、デイリー・チャートが新鮮さを打ち出せるかどうか。
このローリングストーン・チャートは、Rolling Stoneを完全子会社化したPenske Media Corporationが昨年7月に戦略的投資を行ったAlpha Dataが提供するデータ(セールス、ストリーミング、エアプレイなど)を使用するとのこと。ビルボードはNielsen Musicなので、元データも異なることになります。また、ストリーミングの比重がどれぐらいになるかも鍵となりますが、このあたりの詳細はまだ不明。
とりあえず月曜(日本時間的には火曜かも)を待ちましょう。


2019-05-10

[news] ティナーシェ、アミーネ、ヴィンス・ステイプルズ来日決定 + more

ティナーシェ、日本で初の単独公演が決定

ティナーシェ、日本で初の単独公演が決定

ティナーシェ(Tinashe)の単独公演が決定! 

RCA在籍時代、2015年に(今は無き)〈SPRINGROOVE〉で初来日パフォーマンスを果たしたティナーシェ。翌2016年には5⽉17⽇・18日に渋⾕duo music exchangeでの2夜連続単独公演が予定されていたものの、「『Joyride』完成のため」世界ツアーそのものが延期ということで中止。ということでティナーシェにとって今回が初の単独公演となる予定。7月4日(木)に渋谷 WWW Xにて開催されます。

結局『Joyride』リリースまでも紆余曲折あり、昨年4月にようやく発売できたティナーシェは、ミックステープ『Nashe』を見据えて“Like I Used To”と“Throw A Fit”を7月に発表したものの、『Nashe』は発表されないまま、今年2月、RCAと決別したことを認めました。まぁ『Joyride』リリースの時からRCAへの不満を隠していませんでしたし。  Amazon  iTunes
しかし、今年1月には『Rent』のTV生放送ライブ『Rent: Live』でミミ役を演じたほか、変わらず制作を続けている様子を明かしたり、先月末には新曲?リリースを示唆するような映像を出したりと活発で、7月の公演までには何らかの動きを見せてくれそう。






2019-05-05

[new music] Collard, Tameka Tiny Harris, Raheem DeVaughn + more

・Collard - "Hell Song" (Lost Ones/Virgin EMI Records / 2019-05-01)



プリンス~ディアンジェロを思わせる密室ファンク感。Virgin EMIが昨年創設したばかりの新レーベル Lost Ones Recordingsに所属する新星(ジョシュア・)カラードが、5月10日にリリース予定のメジャー・デビュー・アルバム『Unholy』より新曲“Hell Song”を発表しました。  Amazon  iTunes



サウスロンドン発のシンガー/ラッパーである彼は、2016年にデビューEP『Clean Break』を発表後、2017年にインディからベッドルーム・バラード的な“Sofa”をリリース。昨年4月に発表した、プリンスに捧げたミニマルなバラード“Ode”で「A Colors Show」に出演したことでも知られるアーティスト。今年2月にリリースした、ソランジュ以降の静謐かつアンビエントな空気を持つ“Warrior Cry”でメジャー・デビューを飾っています。
『Unholy』には“Warrior Cry”以降の楽曲が収録される見込み。“Sofa”を始め、これまでの楽曲は全て新鋭ザック・ネイオム(Zach Nahome 読み方違うかも)が手がけており、彼の才能が発揮される作品ともなりそう。

“Hell Song”は、姉妹であるケイト・ステュワートなどを手がける若手プロデューサーでもあり、英DJ/プロデューサー・チーム=マッド・ティ―ス(Mad Teeth)の1/3としても活動しているデイヴィッド・ステュワート(David Stewart)――ユーリズミックスのデイヴ・ステュワートではありません――も手助けした楽曲。
ディアンジェロやプリンスを自分のヒーローに挙げるコラードにぴったりのファンク・チューンですが、今こういうアプローチを取るのはチャイルディッシュ・ギャンビーノ『"Awaken, My Love!"』の影響もありそう、などと思ったり。




2019-05-04

[new music] Tank and the Bangas, Alex Isley, + more

・Tank and the Bangas - 'Green Room' (Verve Forecast / 2019-05-03)



タンク・アンド・ザ・バンガスが待望のメジャー・デビュー・アルバム『Green Room』を発表。

テリアナ“タンク”ボール(Tarriona "Tank" Ball)をリーダーとして2011年に結成されたニューオーリンズのバンドである彼らは、ライブを重ねて地道にファン層を広げ、2013年末に『Think Tank』を自主リリース。「ガンボ」のようにファンク、ゴスペル、ジャズ、ロック、ニューオーリンズ・バウンスなど様々なジャンルが渾然一体となった音楽性と、そのライブ・パフォーマンスで徐々に話題を呼び、2014年にはライブ盤『The Big Bang Theory: Live at Gasa Gasa』も発表しています。

大ファンだと公言するノラ・ジョーンズが彼らのニューオーリンズでの公演にサプライズ出演するなど、ミュージシャンや批評家からの評価も集めていったタンク・アンド・ザ・バンガスですが、転機となったのは2017年。
NPRの人気企画「Tiny Desk Concert」の一般オーディションに挑戦したところ、オーディションの審査員のひとりだったスター・ジー・ボス(元ジー・サティスファクション)にも絶賛され、6000組以上の応募の中から出演権を獲得。そのライブ映像が3月に公開されると、あのチャンス・ザ・ラッパーを始め、一気に彼らへの賛辞が寄せられました。



そして2018年3月、Verve Forecastとのメジャー契約が発表され、4月にはメジャー・デビュー曲“Smoke.Netflix.Chill”を発表。また、レコード・ストア・デイには2017年に録音されたライブ盤『Live Vibes』が発売されるなど一気に動き出し、ついに『Think Tank』以来5年以上ぶりのオリジナル新作であり、メジャー・デビュー・アルバムとなる『Green Room』が発表となったわけです。 Amazon  iTunes



名曲“Smoke.Netflix.Chill”を始めとして本人たちも大部分でプロデュースを担っていますが、さすがはメジャー・デビュー作だけあって、ジャック・スプラッシュ(Jack Splash)、マーク・バトソン(Mark Batson)、ロバート・グラスパー(Robert Glasper)にゼイトーヴェン(Zaytoven)といった豪華な外部プロデューサーも迎えており、“ガンボ・ソウル”な彼らの音楽性をより鮮やかに切り取っています。
一方、アレックス・アイズリー(Alex Isley)、同じニューオーリンズのペル(Pell)と、地に足ついたゲストの人選も素敵です。

なお、やはりと言うべきか、Verve Forecast契約前に自主リリースされた“QUICK”(2017年)は未収録となっています。
しかし、彼らの最大の魅力はやはりライブ・パフォーマンスであり、5月8日に日本盤も出ることを考えると、初来日公演の吉報を早く聞きたいものです。




2019-05-01

[news] ディアンジェロのドキュメンタリー予告編映像、エル・ヴァーナー7年ぶり新作 + more

・ディアンジェロのドキュメンタリー映画、予告編映像が公開



ディアンジェロが『Voodoo』ツアー終了後に姿を消し、『Black Messiah』で復活するまでの空白の期間に迫るドキュメンタリー映画『Devil's Pie - D'Angelo』の予告編映像が公開。同映画は4月24日から5月5日にかけてマンハッタンで開催される第18回トライベッカ映画祭においてワールドプレミア上映されることが決まっており、これに合わせてのトレイラー解禁です。クエストラヴ(Questlove)、Dのツアー・マネージャーを務めたアラン・リーズ(Alan Leeds)らがインタビューに応じています。

すでにPitchforkThe Grapevineで映画のレビュー記事(いずれも長文)が公開されていますが、クエストラヴ曰く「地球上でもっともピュアな男」がいかに周囲やファンに愛されているか、そしてこのミステリアスな男の貴重な素顔(不安を抱えている姿を含め)も窺える内容になっているようです。映画のエンディングは、新作を制作中だというこれ以上ない明るいニュースで飾られているそう。一般公開、もちろん日本での公開もお願いしたいところです。