2019-05-05

[new music] Collard, Tameka Tiny Harris, Raheem DeVaughn + more

・Collard - "Hell Song" (Lost Ones/Virgin EMI Records / 2019-05-01)



プリンス~ディアンジェロを思わせる密室ファンク感。Virgin EMIが昨年創設したばかりの新レーベル Lost Ones Recordingsに所属する新星(ジョシュア・)カラードが、5月10日にリリース予定のメジャー・デビュー・アルバム『Unholy』より新曲“Hell Song”を発表しました。  Amazon  iTunes



サウスロンドン発のシンガー/ラッパーである彼は、2016年にデビューEP『Clean Break』を発表後、2017年にインディからベッドルーム・バラード的な“Sofa”をリリース。昨年4月に発表した、プリンスに捧げたミニマルなバラード“Ode”で「A Colors Show」に出演したことでも知られるアーティスト。今年2月にリリースした、ソランジュ以降の静謐かつアンビエントな空気を持つ“Warrior Cry”でメジャー・デビューを飾っています。
『Unholy』には“Warrior Cry”以降の楽曲が収録される見込み。“Sofa”を始め、これまでの楽曲は全て新鋭ザック・ネイオム(Zach Nahome 読み方違うかも)が手がけており、彼の才能が発揮される作品ともなりそう。

“Hell Song”は、姉妹であるケイト・ステュワートなどを手がける若手プロデューサーでもあり、英DJ/プロデューサー・チーム=マッド・ティ―ス(Mad Teeth)の1/3としても活動しているデイヴィッド・ステュワート(David Stewart)――ユーリズミックスのデイヴ・ステュワートではありません――も手助けした楽曲。
ディアンジェロやプリンスを自分のヒーローに挙げるコラードにぴったりのファンク・チューンですが、今こういうアプローチを取るのはチャイルディッシュ・ギャンビーノ『"Awaken, My Love!"』の影響もありそう、などと思ったり。





・Tameka Tiny Harris - "I FUCKIN <3 U" (Pretty Hustle Music / 2019-05-03)



エクスケイプのタイニーが、2014年の“What The Fuk You Gon Do?”以来となるソロ新曲“I Fuckin Love U”を発表。セカンド・ヴァースで、ケリー・プライスのカバーでも知られるシャーリー・マードックの名曲“As We Lay”を歌い出す(♪It's morning and we slept the night away / It happened / Now we can't turn back the hands of time♪)のも憎い、絶品スロウ・ジャムです。  Amazon  iTunes

エクスケイプは昨年、キャンディ抜きのXSCAP3として久々の新作リリースとなるEP『Here for It』を発表しています。再結成ツアーを終えた彼女たちは個々の活動にシフトしているようで、タメカ・スコット(Tameka Scott)も3月末に、ナズ“One Mic”のトラックを拝借したソロ曲“Tonite”の音源を公開しており、ソロEPを今夏リリースと予告しています。
また、エクスケイプを(またも)離れて活動しているキャンディは、5月2日より全米ツアー〈Welcome To The Dungeon Tour〉をスタートさせています。





・Raheem DeVaughn - "Just Right" (The SoNo Recording Group / 2019-05-03)



昨年10月にSoNo Recording Group (SRG)との契約が発表されたラヒーム・デヴォーンが、ティム・ケリー(Tim Kelly)のプロデュースとなる新曲“Just Right”を発表。
SRGは、昨年10月発売の最新作『Decade Of A Love King』の南アフリカにおける流通に関わってはいましたが、SRG発売という意味ではこれが移籍第一弾。  iTunes
ラヒームは6月28日に早くもニュー・アルバム『The Love Reunion』がリリースされるそう。

2017年8月にティム・ケリーがA&R部門長に就任したことが発表されて以降、ブライアン・マクナイト、ボビー・V、BIIMのショーン・ストックマン、そしてラヒームと、ベテランR&Bシンガーたちを次々と獲得しているSRG。今年2月にはアヴァーントの契約も決まり、3月に新曲“Not Gone Lose”も発表されたばかり。同時にこの3月には、ティム・ケリーがSRGのアーバン部門の副部門長を兼任することが発表され、ますます勢いが増しています。
今年のSRGは、6月にラヒーム新作『The Love Reunion』、そして同時期にブライアンの新作『Bedtime Story』がリリース予定と見られるほか、アヴァーント新作も控えていますから、R&Bファンはますます忙しくなりそう。





・Fantasia - "Enough" (Rock Soul/BMG Rights / 2019-05-03)



2017年にRCAとの契約を終了し、同年末にConcordからクリスマス・アルバム『Christmas After Midnight』を発表していたファンテイジアが、自主レーベル Rock Soulより新曲“Enough”を発表。  Amazon  iTunes

プロデュースは、シアラの“I'm Out”を始め、セヴン・ストリーターなどを手がけてきたコ・キャプテンズ(Co-Captains)のジェヴォン・ヒル(Jevon Hill)とスタンリー・ブラック(Stanley Black)。サビはどことなくタミア/ミーシャ・パリスの名曲“You Put A Move On My Heart”を思わせる、アーリー90s感漂うバラード。

ファンテイジアは新作『Sketchbook』を準備中とのことです。





・The HamilTones - "Pieces" (Ghetto Allstars / 2019-05-03)



アンソニー・ハミルトンのバックコーラス隊として誕生したR&Bトリオ、ハミルトーンズが、新曲“Pieces”を発表。  Amazon  iTunes
彼らは6月7日にデビュー作『Watch The Ton3s』をリリース予定です。





・Juliane - "Letting Go" (Juliane Music / 2019-05-03)



90s R&B……特にレイト90sのUK産R&Bや、当時のUSポップ畑からわらわら出てきたR&Bポップなどを思わせる“My Everything”が素晴らしかった新進女性シンガー、ジュリアン(モントリオール出身)が、“My Everything”(昨年6月)以来となる新曲“Letting Go”を発表。  Amazon  iTunes

“My Everything”の好評を受けてか、レイト90s~アーリー00sのR&B~ポップ路線を踏襲しつつ、今っぽい空気感も漂うこの曲。プロデュースには、H.E.R.の数々の楽曲を始め、ケラーニ“FWU”などで知られるスワガーセリアス(David "Swagg R' Celious" Harris)も関わっています。





・QUIÑ - "Fairy Love" (Fantasy Soul / 2019-05-03)



「ファンタシー・ソウル」を謳う西海岸の新進女性シンガーで、G・イージーや、ミゲル、シドらとのコラボで知られるクインが、“Fairy Love”を配信リリース。soundcloudではすでに昨年11月に発表していた楽曲で、これまでとは違ったハウシーな1曲。  Amazon  iTunes

昨夏は、パトリース・ラッシェン“You Remind Me”を(同じくパトリース・ラッシェンの“Forgets Me Not”を途中で引用しながら)ドリーミンにリメイクした“Remind Me”を聞かせてくれた彼女は、今年2月、バレンタインに合わせて、6LACKとのデュエットとなるチャック・イングリッシュ制作曲“Mushroom Chocolate”を発表しています。