2021-06-27

ジョンテイ・オースティンが90年代前半にネプチューンズとアルバムを作っていた件

いや、ちょっと貴重な話の宝庫すぎて。

マライア・キャリー“We Belong Together”(2005年)、メアリー・J.ブライジ“Be Without You”(2005年)など数々のヒットを手がけた名ソングライターとして知られるジョンテイ・オースティン。

彼のインタビューがAP通信で公開されたのですが(「How songwriting saint Johnta Austin rewrote his career」)、のっけから衝撃的。いつものように連投ツイートで訳そうと思ったんですが、濃い話が多すぎて、久々にブログ更新してみました。#6~8は余談ですが、一応。

  1. 90年代前半にキッズ・シンガーとしてデビュー予定だった
  2. SWVの“Use Your Heart”の仮歌を歌っていたのはジョー?
  3. タイリースの“Sweet Lady”は本来はジョンテイの曲だった
  4. アリーヤが“Miss You”を歌うことになったウラ側
  5. アッシャーとは12歳の頃からのキッズ・シンガー仲間
  6. ジャネット・ジャクソンからダンスレッスンを受けた
  7. “We Belong Together”の制作に参加していない可能性もあった
  8. ビヨンセがマライア・キャリーに「I'm sorry」と言ったワケ


1. 90年代前半にキッズシンガーとしてデビュー予定だった

なんと90年代前半にキッズ・シンガーとしてデビュー予定で、ネプチューンズ(ファレル・ウィリアムス&チャド・ヒューゴ)、ジョー(・トーマス)らとアルバムを制作していたそう。

13歳でRCA Recordsにスカウトされたのだとか。しかし、声変わりが原因で、15歳でクビに。

ジョンテイは80年生まれなので、1993〜1995年の出来事でしょう。

AP通信はファレルにも話を聞いていて、ジョンテイについて振り返って曰く、「当時からとんでもない才能の持ち主で、すごい14歳だった」と。ということは、ファレルと一緒にスタジオに入っていたのは94年頃ということかな。

ジョンテイは、ちょうどネプチューンズがSWVの“Use Your Heart”を制作中の頃、とも振り返ってます(※曲がリリースされたのは96年)。

しかし、90年代前半にデビュー予定があったとなると、ジョンテイはますます苦労人ですね。ソングライターとしての成功を経て2005年にデビュー・アルバム『Ocean Drive』がアナウンスされるも延期の末にお蔵入り。2019年になってようやく『Love, Sex, & Religion』を発表したわけですから、実に四半世紀をかけて“アルバム・デビュー”を果たしたことになります。

米TBSで80年代~90年代に放送されたキッズ番組『Kid's Beat』に出演していた頃のジョンテイ(年代は不明)


2. SWVの“Use Your Heart”の仮歌を歌っていたのはジョー?

ジョンテイのレコーディングは、アトランタのダラス・オースティンのスタジオで行われていたそうです。ネプチューンズのふたりはまだ若く、学生だったチャドは授業のためにヴァージニアに帰ったりしてたとかなんとか。

この現場にジョーもいたのだそうですが、ジョンテイ曰く、SWV“Use Your Heart”の仮歌はジョーが歌ってたとか。「今(の音源)でもジョーの昔のアドリブが聞こえるはずだよ」って言ってますが、マジですか? 

でも確かに「ボーカル・アレンジ」のクレジットは「ジョー・トーマス、タミー・ルーカス、ネプチューンズ」って並びでしたもんね。まぁあくまで初期デモ段階のことで、最終的にはタミー・ルーカスが歌ったデモ音源がSWVに渡されたのではと想像しますが……。


3. タイリースの“Sweet Lady”は本来はジョンテイの曲だった

15歳(1995年頃)にRCAをクビになったジョンテイ。

タイリースに提供した“Sweet Lady”は本来は自分が歌う予定で書いた曲だったそう。タイリースは“ジョンテイと代わるようにRCA入りした”ため、「『こいつに歌わせたくない』って思ったよ。俺の場所を奪ったと当時考えてたから。会ったこともなかったのにね」と告白。

結局、1998年にリリースされたこの曲はR&Bヒットとなり、タイリースに初のグラミー・ノミネーション(1999年の第42回グラミー賞で最優秀男性R&Bパフォーマンス部門の候補になった)を与えることになったわけで、ジョンテイとしてもキャリアの転機となったわけですが。


しかし、タイリースのRCA入りは1998年のはずなんだけどな……と思ったのですが、“Sweet Lady”をプロデュースしたキャラクターズの片割れであるトロイ・テイラーはYouKnowIGotSoulの1年前のインタビューで、この件に触れていました。

トロイの話では、RCAの社長が交代し、A&Rも変わったためにジョンテイはクビとなったのだそう。確かに95年の1月に社長が辞任し、交代したと報じている記事がありました。この際、新社長と新しいA&R(アンソニー・モーガン)は「ジョンテイと変わらない年齢の男」(名前は口にしませんでしたが、文脈からタイリースのことでしょう)を連れてきており、そのためにジョンテイはクビになったとしています。ジョンテイの言い分は正しかった。

そして新A&Rのモーガンはトロイのもとを訪れ、この新人への楽曲提供を依頼したとか。ジョンテイをクビにした当人ですから、最初はトロイも断ったようなのですが、当時ニューヨークのお高いエリアにスタジオを構えており、何かと入り用だったトロイは結局、音源を聞かせることに。その中でモーガンが目を付けたのが“Sweet Lady”でした。

当時まだサビとトラックくらいしかできてない未完成状態だったそうで、「完成させろ」と要請されます。気が進まないトロイですが、アトランタに戻っていた当時15歳(「17歳かも?」)のジョンテイに電話をし、事情をよく理解していないジョンテイに「ヴァースを書いてくれ」と要求。古い音源だったため、電話ごしに改めて未完成状態の曲を聞かせ、ジョンテイはヴァースを完成させては電話ごしに伝え、トロイがダメ出しをし……を繰り返して完成。ジョンテイが留守電に残した歌詞がそのまま採用されたとのことです。


ところで“Sweet Lady”については、以前からカール・トーマスが自分が書いた曲だと主張してるんですが……上述のトロイの話ではカール・トーマスの名前が全然出てこないことを考えると、大きく関与していたとは考えにくいでしょう。当時、キャラクターズがジョンテイのアルバム制作に関わっていたらしいことを考えると、“Sweet Lady”の初期の(サビとトラックだけの)デモ制作にちょろっと関わっていたとか、ニューヨークを離れていたジョンテイの代わりに仮歌を担当した程度ではないでしょうか? 

なお、ジョンテイは(当然でしょうが)カール・トーマスとも当時から交流があったようです(#5で後述)。

ジョンテイとトロイ・テイラー


4. アリーヤが“Miss You”を歌うことになったウラ側

アリーヤが亡くなった後に秘蔵音源として発表された“Miss You”は、「元々はジニュワイン用に書いた曲だったものの、アリーヤが気に入り、『私が歌いたい』と頼んできた」という逸話は有名ですが……ジョンテイの話では、その裏では駆け引きもあったそう。

当時、ジョンテイたちは“I Don’t Wanna”をアリーヤに送っており、彼らのチーム(ヌーンタイム)はアリーヤにこの曲を歌ってほしかったため、ジョンテイのマネージャーは「“I Don’t Wanna”を歌ってくれるのなら(“Miss You”を渡す)」と交渉したそうな。

ジニュワインの話では テディ・ビショップの話では「アリーヤに説得された」って経緯だったのに(*)、まさか“I Don’t Wanna”が“Miss You”のバーターだったとは……。

* 昔自分で書いてましたわ……詳しくは「アリーヤ“Miss You”制作秘話」

たしかにヒットはしませんでしたが、いい曲なんですよね。ジョンテイ曰く、ファレルもお気に入りの1曲だったそうで、「当時からずっと変わらないことなんだけど、ファレルは俺に会うたびに『ジョンテイ・オースティンの曲で一番好きな曲』って言って(“I Don’t Wanna”を)口ずさむんだ」のだそう。


5. アッシャーとは12歳の頃からのキッズ・シンガー仲間

そりゃそうだ。同じアトランタで、キッズ・シンガーとして活動していたのなら、そりゃあ交流ありますよね。

特にジョンテイとアッシャーはニューヨークでひたすらオープンマイク・イベントに参加していた時代も一緒だそう。ジョンテイが14~15歳といっているので94年~95年頃でしょう、この頃オープンマイクに参戦していた面子には、ジョー、デイヴ・ホリスター、112らもいて、ジョンテイはカール・トーマスやトロイ・テイラーとよく一緒にいたと。トロイ・テイラーは前述のとおり“Sweet Lady”を手がけたキャラクターズの片割れであり、カール・トーマスとキャラクターズは「フォーミュラ」というグループを結成していた時代ですね。

で、2歳年上のアッシャーとは同じアトランタということもあって12歳の頃から知っている仲だそうで、アッシャーが“Call Me A Mack”でデビューし、ジープ ラングラーを手にすると、彼の車で遊び回っていたそうです。その遊び仲間にはジェイソン・ウィーヴァーもいたそうで。そういや、ジェイソン・ウィーヴァーが96年に発表したEP『Stay With Me』のうち、“Realize”はジョンテイ+キャラクターズ仕事でした。

アッシャー、ジェイソン・ウィーヴァーと仲間が続けてデビューし、特にアッシャーは97年の『My Way』でブレイクするわけで、ジョンテイは腐ってもおかしくないですが……むしろアッシャーの活躍にインスパイアされるところが大きかったとか。まぁ今振り返って言うことなので、当時どう思ってたかはわかりませんけれども。音楽からしばらく離れることになるジェイソンも、当時どう思ってたんでしょうねぇ……。

ジョンテイとアッシャー


6. ジャネット・ジャクソンからダンスレッスンを受けた

役得ってやつですか。

2006年に発表されたジャネット・ジャクソン『20 Y.O.』にソングライターとして参加したジョンテイですが、レコーディング中にはこんなエピソードが。

曰く、テレビでフレッド・アステアの映画が流れていて、初めて観たジョンテイは「マイケルの動きってここから来てるのか!」と驚いたらしく、ジャネットから「観たことなかったの?」と逆に驚かれたそう。そこでジョンテイがマイケルのダンスを真似し始めると、ジャネットが「違う、違う、そこはね……」と指導する流れに。妹直々にマイケルのムーヴを教わったのだとか。制作者ならではの贅沢なエピソードですね。

ジョンテイとジャネット・ジャクソン


7. “We Belong Together”の制作に参加していない可能性もあった

全米チャート14週1位のメガヒットとなり、マライア・キャリーの大復活劇に貢献した“We Belong Together”。しかしジョンテイが契約している音楽出版の担当は、マライア仕事から外れるよう勧めていたのだとか。

この担当はジョンテイを別のプロジェクトに参加させようとするも、ジョンテイはマライアとの制作を続けたいと返答。すると、「正気か? あの『Glitter』のマライアだぞ? (マライア仕事を)断らないなんて信じられない」と言われたのだそう。マライアの復活作『The Emancipation of Mimi』はLA・リード肝煎りのプロジェクトのはずですが、業界的には『グリッター きらめきの向こうに』の大コケの印象が強く、冷めた目で見ていたということでしょうか……。切な……。

ちなみにマライア(とJD)とのセッションで最後に生まれたのが“We Belong Together”だったそうで、ジョンテイが折れていたら、あの大ヒットは存在していなかったのかもしれません。

ジョンテイとマライア・キャリー、ジャーメイン・デュプリ、アッシャー


8. ビヨンセがマライアに「I'm sorry」と言ったワケ

大復活したマライア・キャリーは2005年、5年ぶりにグラミー賞のノミネートを受けることになり、“We Belong Together”で最優秀R&Bソングと最優秀女性R&Bボーカル・パフォーマンス、『The Emancipation of Mimi』で最優秀コンテンポラリーR&Bアルバムと3冠に輝くわけですが。

8部門ノミネートを受けたマライアは、主要4部門中3部門の候補になっており、“We Belong Together”はソング・オブ・ザ・イヤー、レコード・オブ・ザ・イヤーの候補でした。

ソング・オブ・ザ・イヤーを発表したプレゼンターはデスティニーズ・チャイルドだったのですが、U2の受賞が発表された際、ジョンテイによれば「カメラに映っていたか知らないけど、発表の後、ビヨンセがマライアのほうを向いて『I'm sorry』って言ってたのを覚えている」とのこと。

歴史的なヒットとなった“We Belong Together”が受賞して当然、みたいな空気があったせいでしょうかね。マライアの心境を慮ったのでしょう、ビヨンセらしいエピソードです(ジョンテイの気のせいor思い込みで、実際はそんなことなかったのかもしれませんが)。


なおその翌年には、メアリー・J.ブライジが8部門ノミネートを受けるわけですが、ジョンテイが書き、やはり大ヒットとなった“Be Without You”は同じくソング・オブ・ザ・イヤー、レコード・オブ・ザ・イヤーの候補にもなったものの、受賞はならず。しかしその結果には納得しているようです。

「あの晩、まず(“Be Without You”は)最優秀R&Bソングに輝いて……。ディクシー・チックスが(“Not Ready to Make Nice”を)パフォーマンスしたんだ。歌詞を聴いて、俺はマネージャーに向かって『出よう』って言った。当時の大統領を批判した、すごいものだった。それで『これは勝てないな』って思ったんだよ」

2020-05-23

ブライアン・アレクサンダー・モーガン、SWV新作への参加&未発表音源リリース予定を明かす



SWVの数々の名曲を手がけたことで知られるブライアン・アレクサンダー・モーガンが、インディを中心に良質なR&Bを語るYouKnowIGotSoul.comの公開インタビュー@IG Liveに登場。

当時のSWVの制作エピソードも話していましたが、一番最後に爆弾を落としました。

(SWVのニュー・アルバムに参加する予定は?という質問に対し)
もちろんだよ! マイメンのJ・ホワイトもね。カーディ・Bやメーガン・ザ・スタリオンをヒットさせた奴だ。Jと俺が一緒に組んでSWVのニュー・アルバムを手がける予定だ。クレイジー~♪ Jの感性光るビートに、俺のセンスが加わるってすごいことになりそうだろ? だから新作は、オーセンティックなSWVもありつつ、新しいヒネリも加わるんだ。素晴らしいものになると思うよ。

それから、俺のレーベルからSWVの未発表音源をリリースする予定だよ。数ヵ月以内に。これは、『BAM's Rare & Unreleased Remix』っていうプロジェクトなんだ。無駄になった古い音源や、これまで使われてこなかった音源、他の人に提供しようと思った音源とか。フィーチャリング・ゲストも予定しているんだ。ヤバいでしょ。

なんと、SWVのニュー・アルバムに、実に『Release Some Tension』以来20年以上ぶりにブライアン・アレクサンダー・モーガンが参加する予定とは! しかもこの新作に、J・ホワイトまで参加するという情報が。
J・ホワイトは、“Bodak Yellow”、“I Like It”といったカーディ・Bの大ヒットシングルや、メーガン・ザ・スタリオンの今まさにヒット中の“Savage”などを手がけてきたトラップ界の売れっ子中の売れっ子プロデューサーです。ティナーシェやラトーヤといった女性R&Bシンガーを手がけたこともありますが、SWVとの組み合わせはどんな感じになるんでしょうね。

そしてそして、ブライアン・アレクサンダー・モーガンの未発表&レア音源集。
実は少し前に、未発表音源やデモをSNSでシェアしてきたモーガン(なのでYTで検索すると色々出てきます)。コメント欄などで、これら未発表音源をまとめた作品(『BAM's Rare Remixed & Unreleased』が正式なタイトル?)の発表を仄めかしてはいましたが、本当に具体的にリリース予定だとは。
SWVの未発表音源があるというだけでR&Bファン注目の的となりそうですが、彼は元々、80年代にWarner Bros.と契約していたR&Bグループ(カシェイ・ドゥ・ヴォワ Cachét De Vois)からキャリアを始めており、彼のソロ音源あたりにも期待したいですね。

ちなみに彼のYouTubeチャンネルにはエリック・ベネイに提供した“Dust In The Wind”のデモ音源あり。自ら歌っているものです。このインタビューでも言及されており、「自分のデモに忠実に歌ってくれたから気に入っている」と話していました。






さて、SWVの制作秘話などについては以下に綴っていきましょう。


2020-05-22

ケリ・ヒルソンが語る、オマリオン“Ice Box”のとある真実



ジョンテイ・オースティンが定期的にやっているトークライブ@IG Live〈The Mastery〉に、ケリ・ヒルソンが登場。インタビューに応じました。

クラッチ結成のエピソードからジョンテイとの出会いまで色々語られていましたが、面白かったのがオマリオン“Ice Box”のエピソード。
“Ice Box”にティンバランドの声は一切入っていない、と明かしました。ティンボに聞こえる声はすべて、クラッチのひとり、ジークことイジーキエル・ルイスによるものだそう。



ティンバランドらがプロデュースし、クラッチがソングライティングを手がけた“Ice Box”。言われてみればクレジット上も、backing vocalsに記載があるのはPatrick "J Que" SmithとEzekiel "Zeke" Lewisの2名のみ。
なぜティンボの声と思い込んでしまっていたのか……?と一瞬考えてしまいましたが、ミュージック・ビデオでティンバランドがリップシンクしているからでした。そりゃティンバランドだって思いますわ。場合によっては、featuring Timbalandの表記があることもありましたね。



では、ケリ・ヒルソンが“Ice Box”について振り返る場面を見てみましょう。抜粋してご紹介します。

2020-04-26

「SWV “Right Here/Human Nature”を作ったのは誰か?」問題 (5/23追記)



先日行われたVerzuzの〈Teddy Riley VS Babyface〉。最高で50万人以上が同時視聴し、豪華な顔ぶれがコメント欄に登場するなどまさにR&Bの祝祭といった盛り上がりぶりでした。
*〈Verzuz〉は、スウィズ・ビーツとティンバランドが始めたプロデューサー/ソングライター対決シリーズ。不定期に開催されている。互いに自分が手がけた楽曲を掛け合うという趣旨の企画で、対決という構図ではあるものの、実際に勝敗を決めたりはしない、あくまでエンタメ企画。

タイリースの「Throw in the tile」発言がミーム化したりもしましたが、特にテディ・ライリーの回線不調などがネタ化、もはやテディ・ライリーという名前がイコール「Wi-fiが弱い」を意味するジョークとして定番化しつつあったりと、様々な余波がありました。

その余波の中で、興味深いものがひとつ。SWVの名曲“Right Here/Human Nature”を手がけたのはテディ・ライリーではなく、オールスターだ、という驚きの主張がブライアン・アレクサンダー・モーガンによって為されたのです。
これはVSの中で、テディ・ライリーが“Right Here/Human Nature”をプレイしたことに端を発します。テディ・ライリーの名リミックスのひとつとして記憶されていますが、一体どういうことでしょうか。

※5/23追記:ブライアン・アレクサンダー・モーガンがIG Liveのインタビューの中で改めてこの件について話していたので、文末に追記しました。



“告発”はまず、原曲の作者であるモーガンがInstagramに上げた投稿から始まりました。曰く、“Right Here/Human Nature”は、オールスターが100%手がけたリミックスである、と。
これに対し、古くからテディと一緒にやってきたプロデューサーであり、“Right Here/Human Nature”にも関わったとされる(ノークレジット)ウォルター“ムーチョ”スコットが反論する展開に。
ムーチョは、「オールスターはHuman Nature Remixには一切関わっていない」、「オールスターが関わったのは別のリミックス」と述べ、モーガンが「少なくともビートはオールスターが作ったというのは間違いない」と言えば、ムーチョは「ドラムループは俺がAKAI 3000で作った」と返すといった次第。
一方で、俺のバトルじゃないから、などと言いながらモーガンも「で、君の名前はクレジットにあるの?」とやり返したり。なおムーチョの返事は「いや、ない。メアリー・J.ブライジのリミックスにもないし、LL・クール・Jのも、クイーン・ラティファのも、ブラックストリートのにもない」と愚痴をこぼす始末(笑)。

ともかく反響を受けてモーガンは、改めてオールスターに話を聞き、どういう風に“Right Here/Human Nature”が制作されたか彼に説明してもらい、その内容をポストしました。
また同様にムーチョも、このSWVのプロジェクトを仕切っていたA&Rのケニー・オティーズに話を聞き、ケニーによる説明をFacebookに投稿。
このオールスターとケニーの説明で見えてくることがあるのでご紹介します。はたして“Right Here/Human Nature”はどのように誕生したのか?

2019-11-20

Sheléaについて知っておくべき7つのこと

シェレイアというアーティストをご存知でしょうか。

Sheléa Frazier & Quincy Jones

クインシー・ジョーンズ、デイヴィッド・フォスター、スティーヴィー・ワンダー、ジミー・ジャム&テリー・ルイス、ナラダ・マイケル・ウィルデン……数々の大御所がこぞってその才能を買うシンガー・ソングライター、Sheléa Melody Frazier。
今回はこの才女、シェレイア・メロディ・フレイジャーを、7つのポイントに分けてご紹介します。

1. クインシー・ジョーンズとデイヴィッド・フォスターが後押ししている才女
2. スティーヴィー・ワンダーもお気に入り
3. ジャム&ルイスのFlyte Tymeに所属していた
4. シャンテ・ムーアのプロデュースも務めた
5. ブライアン・マクナイトのレーベルと契約直前だった過去も
6. 最新作にはスティーヴィー、テイク6、カーク・ウェイラムら参加
7. クラーク・シスターズの伝記ドラマでドゥリンダ・クラーク・コール役に抜擢


※長文なので面倒くさい人はこの動画だけ観ても彼女の魅力が伝わるはず(さらに時間がない方は7:57~から観ましょう)


2019-07-09

[news] BNHがケンドリック・ラマーをカバー&新作発売決定、ミゲル初来日公演が10月に + more

・ブラン・ニュー・ヘヴィーズ5年ぶり新作にエンディア、サイーダ・ギャレット、さらにマーク・ロンソン、アンジー・ストーン、ビヴァリー・ナイトらも参加



ヤン・キンケイドの脱退により、サイモン・バーソロミューとアンドゥルー・レヴィの2人組となったブラン・ニュー・ヘヴィーズ(The Brand New Heavies)が、前作よりおよそ5年ぶり、デュオとしては初となる新作『TBNH』をアナウンス。なんとAcid Jazz Recordsからのリリースとなります。  Amazon  iTunes

Acid Jazzからのリリースは(再発を除けば)来日公演のライブ盤『Shibuya 357』以来、実に12年以上ぶりでしょうか。
リード曲としてすでに、「ヘヴィーズと言えばこの人」エンディア・ダヴェンポート(N'Ddea Davenport)をフィーチャーした“Getaway”が4月に発表されていましたが、新たにマーク・ロンソン(Mark Ronson)がプロデュースした新曲“These Walls”が登場。ケンドリック・ラマー曲のリメイクということで、話題を呼びそう。





『TBNH』は9月6日発売予定ですが、日本盤は8月7日に先行発売予定。8月10日(土)~12日(月・祝)にブルーノート東京で開催予定の来日公演に間に合うだけでなく、ボーナストラック2曲追加収録となります。

さらに。このニュー・アルバム『TBNH』は、エンディア・ダヴェンポートの再登板だけでなく、名曲“You Are The Universe”を生んだサイーダ・ギャレット(Siedah Garrett)が久々に参加。
さらに、アンジー・ストーン(Angie Stone)、ビヴァリー・ナイト(Beverley Knight)、ジャック・ナイト(Jack Knight)、ハニー・ラロシェル(Honey Larochelle)、アンジェラ・リッチ(Angela Ricci)らをフィーチャー。ジャック・ナイトって主に90年代にBad Boy周りで活躍したあの?!というあたりも気になりますが、ともかく豪華な内容です。

アンジェラ・リッチはロンドンの若手ジャズ系シンガーで、ヘヴィーズの新たなボーカル。8月の来日公演も彼女を連れてやってきます。





2019-07-03

[news] SZA、デュア・リパらプライムデー・コンサート出演、ユナの初来日決定 + more

・SZA、デュア・リパらが今年のAmazonプライムデー・コンサートに出演



年に一度のプライム会員大感謝祭、Amazonプライムデーが今年は7月15日(月・祝)と16日(火)に開催されます。
これに合わせ、プライムデーを盛り上げるプレ・イベントとして、プライムデー・コンサートが今年も開催。今年は米時間で10日夜に開催されます。昨年はアリアナ・グランデがヘッドライナーを務めましたが、今年は新作『Lover』のリリースを8月23日に控えるテイラー・スウィフト(Taylor Swift)がヘッドライナーに。  Amazon  iTunes
さらに、SZA (シザ)、デュア・リパ(Dua Lipa)、そしてベッキー・G (Becky G)のライブ・パフォーマンスが予定されています。昨年もアリアナ、アレッシア・カーラ、ジュリア・マイケルズ、ケルシー・バレリーニというラインナップでしたが、女性縛りなのは何か意味があるのでしょうか。
プライムデー・コンサートは日本では11日(木)午前10時から始まる予定です。

なおSZAもデュア・リパも新作が待たれており、SZAは5月末に“Brace Urself”という新曲のビデオ撮影予定を明かすなど動きを見せていることから、新曲パフォーマンスにも期待が高まるところ。デュア・リパもまた、最近もナイル・ロジャースとのスタジオ入りを明かしたりとレコーディング中であることを隠していません。





2019-06-24

[live videos] メアリー・J、カーク・フランクリン、H.E.R.、リゾら〈BET Awards 2019〉ライブ映像



〈BET Awards 2019〉が23日にLAで開催され、そのライブ映像が公開されているのでまとめてお届け(全てではありませんが)。

功労賞であるLifetime Achievement Awardを今回授与されたメアリー・J・ブライジ(Mary J. Blige)によるスペシャルなステージが今回の目玉。



パフィによる紹介Vに始まり、“My Life”、“No More Drama”、“I'm Goin' Down”、“Real Love”、“Reminisce”、“You Remind Me”、“Be Happy”、“Love No Limit”と数々の名曲、ヒットを次々と披露していきます。
そして“I Can Love You”ではリル・キム(Lil Kim)が登場! 続けて今度はメソッド・マン(Method Man)を迎えての“I'll Be There for You/You're All I Need to Get By”。そして最後は“Just Fine”で締め括られました。
最大のヒットである“Be Without You”をあえて省き、ほぼ90年代の曲で統一したステージ。パフィも「クイーン・オブ・ヒップホップ・ソウル」として紹介していたため、90年代に与えた彼女のインパクトに焦点を当てた企画なのでしょう(ファッションも『Share My World』期の雰囲気)。

ちなみに賞のプレゼンターはリアーナが務めました。



2019-06-18

[live videos] MTV Movie & TV Awardsでのリゾとバズィーによるライブ映像

〈MTV Movie & TV Awards〉が17日に開催されたのですが、そこでのライブ映像が公開されているのでご紹介。リゾ(Lizzo)とバズィー(Bazzi)がパフォーマンスを披露しました。

リゾは最新作『Cuz I Love You』より“Juice”を披露。途中で『天使にラブ・ソングを2』の“Joyful Joyful”の際の名シーンを思わせる「ラララララ……」のパートが出てくるのもいいですね。



ちなみに『Cuz I Love You』はデラックス版(紹介済)がすぐに登場しましたが、珍しくフィジカルCDでもデラックス版発売されてるんですね。こういうのは大体デジタルだけなので、ちょっと意外ですが、彼女のファン層がCD派が多いことが窺えます。  Amazon  iTunes


[news] エラ・メイ、ミュージック・ソウルチャイルド、SWV来日決定 + more

・エラ・メイ、初来日公演が10月に東京と大阪で決定




“Boo'd Up”が昨年最大級のR&Bヒットとなり(2018年の米Billboard年間総合ランキングで15位)、米R&B/ヒップホップ・エアプレイ・チャートでは16週連続1位を達成して女性アーティストの歴代1位記録を更新(総合でも歴代2位に)、今年の第61回グラミー賞では最優秀R&Bソング賞に輝いたエラ・メイ。  Amazon  iTunes

まさに今のR&Bを代表する存在と言える24歳が、ついに初来日。10月31日(木)に大阪 なんばHATCHにて、11月1日(金)に東京は国際フォーラムホールAにて単独公演を行います。国際フォーラムの「ゴールド指定席¥14,000」はなかなかのアレですが……(そもそもゴールド指定席って何だろう)、コーチェラでのパフォーマンスも記憶に新しい中、旬のタイミングでの来日はとても嬉しいですね。





2019-06-17

[new music] Gallant, Common, YBN Cordae, Free Nationals + more

・Gallant - "Sharpest Edges" (Mind of a Genius/Warner Records / 2019-06-14)



ガラントが、ついに待望のニュー・アルバムをアナウンス。タイトルやリリース時期等はまだ不明ですが、「ニュー・アルバムからの最初の曲」として新曲“Sharpest Edges”が発表されています。
盟友スティント(Stint)のプロデュースによるこの曲、80sな雰囲気のあるリズミカルな楽曲で、ジャネットあたりのポップさも感じられるのが新路線のようでもあり。  Amazon  iTunes

彼は、新作の方向性を探るためこれまで100曲以上を書いており、「このアルバムにたどり着くまで、それぞれ全く違うパレットで描かれた3作のアルバムが出来た感じ」なのだそう。またこの“Sharpest Edges”こそスティント制作曲ですが、新作では様々なプロデューサーと組んでみたのだそうで、デビュー・アルバムにしてグラミー候補にもなった前作『Ology』とは違う音世界を切り拓いていると見られます。



ガラントは、昨年4月にスティントら制作の“Gentleman”、5月にはポップ畑のジュリアン・ブネッタら制作の“Doesn't Matter”と、彼らしいバラードを続けて発表。それぞれ、T・ペイン参加バージョン、エイサップ・ファーグ参加バージョンも発表されました。また8月に“Haha No One Can Hear You!”、9月にはスフィアン・スティーヴンスらをゲストに迎えた“TOOGOODTOBETRUE”とスティント制作曲をリリースしていますが、この2曲についてはアートワークに「This Song Does Not Fit」と記していたため、新作には未収録となりそう。
3年以上ぶりとなるニュー・アルバムは年内リリース予定です。



2019-06-13

[new music] Erykah Badu & James Poyser, Amber Mark, Chris Brown + more

・Erykah Badu feat. James Poyser - "Tempted" (Bardonia Productions/Yep Roc Records / 2019-06-03)

Erykah Badu for New York Times (photo by Erik Carter)

エリカ・バドゥが新曲を発表。……と言ってもこれは、英ベテラン・バンド=スクイーズの81年のシングル“Tempted”のカバーで、元々は4月のレコードストア・デイ(以下RSD)でYep Roc Recordsより3500枚限定で発表されていた7インチ・シングル。ザ・ルーツ(The Roots)よりジェイムズ・ポイザーをフィーチャーしたこのカバーが、この6月になって一般解禁されたというわけです。  Amazon  iTunes



Yep Rocの説明によれば、ジェイムズ・ポイザーに加えて、サンダーキャット(Thundercat)、デリック・ホッジ(Derrick Hodge)、そしてアリ・ジャクソン(Ali Jackson)らが演奏で参加しているとか。豪華~



2019-06-09

[news] ラファエル・サディーク新作が8月に、チャンス・ザ・ラッパー×SWV + more

・ラファエル・サディークが8年以上ぶり新作を8月に



ラファエル・サディーク(Raphael Saadiq)が、ついに『Stone Rollin'』以来となる8年以上ぶりのニュー・アルバム『Jimmy Lee』を8月23日にリリースするとアナウンス! 
合わせてリード曲“Something Keeps Calling”が発表されました。ベテラン・ギタリストのロブ・ベーコン(Rob "Fonksta" Bacon)がフィーチャリングとしてクレジットされています。ロブ・ベーコンは、90年代からDJクイック作品を始め数々のレコーディングに参加し、ラファエル作品でも“Get Involved”やルーシー・パール“Trippin'”など多数の楽曲でギターを披露している人物です。

待望の新作『Jimmy Lee』には、ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)、ATCQのアリ・シャヒード(Ali Shaheed Muhammad)、J・デイヴィのブルック・ドゥルー(Brook D’Leau)らが参加しているとか。  Amazon  iTunes



ラファエルの新作については、『Stone Rollin'』発売からおよそ1年後の2012年から制作が伝えられており(この時チャカ・カーンのプロデュースもしたという話でしたが、その楽曲はいずこ……)、2015年には「年内に出るでしょう」との発言がありながら、音沙汰が途絶えました。
その後、映画『マッドバウンド 哀しき友情』に提供した、メアリー・J.ブライジが歌う主題歌“Mighty River”が第90回アカデミー賞で最優秀オリジナル・ソング賞の候補となり初のオスカー・ノミネートを手にしたタイミングで数々受けた昨年2月のインタビューの中では、ソランジュ『A Seat At The Table』などのプロデュース業で自身の制作は断続的になっていたことを明かしつつ、「あと3ヶ月以内には完成させたい」と言及。昨年11月には、新作のタイトルが、薬物中毒で亡くなった兄の名を冠した『Jimmy Lee』になることも明かされていましたが、いよいよ登場です。

なお、アリ・シャヒードがエイドリアン・ヤングと共にスコアを手がけていたNetflixドラマ『ルーク・ケイジ』(2016年)の中でラファエルは未発表曲“Angel”を披露していましたが、『Jimmy Lee』のトラックリストには見当たらず。そのアリ・シャヒードとは、「アリと一緒に、“サディーク&シャヒード”というプロジェクトをやっている」、「一緒にアルバムを作ろうとしているんだ」などと昨年話していましたが、こちらは実現するんでしょうか。




2019-06-08

[new music] Kiana Ledé, The HamilTones + more

・Kiana Ledé - 'Myself' (The Heavy Group/Republic Records / 2019-06-07)



22歳の新進女性R&Bシンガーにして女優のキアーナ・レデイが、ニューEP『Myself』を発表。  Amazon  iTunes

昨年7月にリリースされたEP『Selfless』からのリード曲として“EX”が反響を呼んだことで知られる彼女、この“EX”は今年になってフレンチ・モンタナ参加バージョンやリル・ベイビー参加バージョンも発表されていますが、まだまだ推していくようで、このEP『Myself』にも再収録されています。
“EX”の共同プロデューサーでもあるチェルシー・レナ(Chelsea Lena)が、オフセット(Offset)参加の“Bouncin”や“Heavy”のソングライティングに参加。いずれもボストン(Boston)なるプロデューサーが手がけていますが、特に後者の“Heavy”は“EX”に通ずるアコギ主体のスロウで、“Heavy”のほうが90s色強め。

他にも、クリス・ブラウン“Questions”などを手がけてきたB・ハム(B Ham)、全米チャート最高11位を記録したバズィーの“Mine”仕事などで知られるライスン・ピーズ(Rice N’ Peas)、カリード&ノーマーニ“Love Lies”やカリード『Suncity』などを手がけたディジ(Digi)らが制作に参加しています。



2019-06-06

[new music] SIRUP, Nai Br.XX & Celeina Ann, BoA + more

・SIRUP - 'FEEL GOOD' (A.S.A.B / 2019-05-29)



SIRUP (シラップ)がついにフル・アルバム『FEEL GOOD』を発表。  Amazon  iTunes

Honda「VEZEL TOURING」TVCMソングにも抜擢された「Do Well」のヒット(J-WaveのTokio Hot 100では2018年の年間チャート入りも)、そしてYou Tubeジャパンの「Artists to Watch」にも取り上げられるなど、今もっとも勢いがあると言っても過言ではないSIRUP。



2019-06-03

[new music] Blaque - 'Torch'

・Blaque - 'Torch' (Blaque/The Move Entertainment / 2019-05-31)



ブラック(・アイヴォリー)のお蔵入り作『Torch』がついにリリース。  Amazon  iTunes



TLCの妹分的な存在として、レフト・アイの後見を受けてナティーナ・リード、ブランディ・ウィリアムス、シャマーリ・フィアースという3人組で1999年に『Blaque』でデビューしたブラック。
R・ケリーら制作の“808”やインシンク参加の“Bring It All To Me”などがヒットとなり、映画『チアーズ!』にライバル役で出演するなどポップR&Bの新星グループとして注目を浴びたものの、2002年に発売予定だった2ndアルバム『Blaque Out』は音源流出などの問題でお蔵入り、そして2003年に発売予定だったElektra移籍作『Torch』も頓挫。翌年、映画『Honey』(邦題『ダンス・レボリューション』……)に提供したロドニー制作の“I'm Good”がそこそこ話題になったものの、2004年10月にElektraのボスだったシルヴィア・ローンが同レーベルを辞めてMotown社長に転身した影響もあって『Torch』は結局お蔵入り&Elektraをクビ、と不遇続きだった彼女たち。
2012年10月にはナティーナが32歳の若さで事故死し、遺されたブランディとシャマーリ(ニュー・エディションのロニー・デヴォーと2006年に結婚)で活動していましたが、『Blaque Out』の解禁(後述)に続いて、ついに3rdアルバム『Torch』が蔵出しされました。これは、デビュー・アルバム『Blaque』が1999年6月1日発売ということで、この発売20周年を記念したもの。

ブランディやシャマーリらも言及しているので一応はオフィシャル・リリースのようですが、音圧の低さだったり、“Ugly”に参加しているミッシー・エリオットの名前をフィーチャリング・クレジットに記していなかったり、本当にマスター音源? 権利関係をちゃんとクリアしてるの?といった疑問符も。大体、アルバムのリード・シングルだった“Ugly”自体は、以前からミッシーのフィーチャリング・クレジット入りで(当時の所属レーベルであるElektraより)ちゃんと配信されているんですけど、このElektra版と聴き比べると明らかに音圧が違う(苦笑)。アートワークも当時のものから、謎のイラストに変更されています。



2019-06-02

[new music] DaniLeigh & Chris Brown, BJ The Chicago Kid, John Legend + more

・DaniLeigh feat. Chris Brown - "Easy (Remix)" (Def Jam Recordings / 2019-05-31)



Def Jam所属の新進R&Bシンガー/ラッパー、ダニレイが、昨年10月に発表したデビュー・アルバム『The Plan』収録のスロウジャム“Easy”に、新たにクリス・ブラウンを迎えたニュー・バージョンを発表。ダニレイも元々ダンサー出身ということで、パフォーマンスの面でも相性抜群ですね。  Amazon  iTunes

ちなみにこの曲、チェリッシュ(Cherish)のメンバーとして知られるファロン・キング(Fallon King)が新鋭クリス・クラーク(Chris Clark)と共にプロデューサーしたという点もポイント。



ダニレイは今年、“Lil Bebe”のラテン・リミックス、そしてトラップな“No Limits”と発表しています。

マイアミ出身のダニレイことダニエル・レイ・キュリエルは、ダンサーとしてキャリアをスタートさせ、ダンス・ユニット=カーリーフライズとして活動時にプリンスのもとでの活躍で知られる双子ダンサー・デュオのトゥインズから連絡を受け、弱冠18歳にしてプリンス“Breakfast Can Wait”のミュージック・ビデオの制作を依頼された逸話でも知られる女性。ダニは監督を務めただけでなく、プリンスに扮装したメインキャラクターとしてダンスも披露しています。




2019-06-01

[news] プリンスによる他アーティスト提供楽曲オリジナル・デモ発売決定 + more

・プリンスが他のアーティストに提供した楽曲を自ら歌ったデモ音源集が6月発売



シーラ・Eの“The Glamorous Life”、バングルスの“Manic Monday”(『アンダー・ザ・チェリー・ムーン』で演じたクリストファー名義)、ザ・タイムの“Jungle Love”(クレジット上はモーリス・デイとジェシー・ジョンソンの共作)、アポロニア6の“Sex Shooter”(クレジット上はアポロニア作)を始め、ジル・ジョーンズ、ヴァニティ6、ケニー・ロジャースらに提供したプリンス(Prince)楽曲のオリジナル・デモ音源が蔵出し。『Originals』というタイトルで、6月にリリースされることが発表されました。

エステート側でこうしたプロジェクトを取り仕切っているトロイ・カーター曰く、いずれも完成された音源のものを選び抜いたそうで、「ボーカルが雑なものは収録しない」とクオリティを保証しています。また、1981年~85年に制作された音源がほとんどですが、唯一、マルティカが歌った“Love … Thy Will Be Done”(91年)については、TIDALを仕切るジェイ・Zが強く推したために収録されたのだとか。
昨年4月、命日に合わせて解禁された“Nothing Compares 2 U”のプリンスによるオリジナル・バージョンも収録されます。



この『Originals』は、プリンスの誕生日にあたる6月7日にTIDALで先行配信され、6月21日に一般発売される予定。
これは、昨年5月にTIDALとプリンス・エステートが発表していたプリンスの未発表音源作品を2019年にリリースするという話と合致しているものの、この時は「Warner Bros. Recordsと先に合意したプリンスのカタログは含まない」形でのリリースとされていましたが、『Originals』のCD発売はWarner Bros.が扱っているようで、着地点がやや変更になったということでしょうか。
なお、TIDAL独占先行配信が始まる前日となる6月6日には、LAにてイベントが開催され、ジェイ・Zがホストを務めるものもあるそう。

いずれにせよファン垂涎のリリース。もちろんCD、レコードでの発売もあります。同日発売される国内盤CDには、“Nothing Compares 2 U (Cinematic Version)”がボーナス収録される予定です。  Amazon

1. Sex Shooter (Apollonia 6, 1984 / original recorded in 1983)
2. Jungle Love (The Time, 1984 / original recorded in 1983)
3. Manic Monday (The Bangles, 1985 / original recorded in 1984)
4. Noon Rendezvous (Sheila E, 1984 / original recorded in 1984)
5. Make-Up (Vanity 6, 1982 / original recorded in 1981)
6. 100 MPH (Mazarati, 1986 / original recorded in 1984)
7. You’re My Love (Kenny Rogers, 1986 / original recorded in 1982)
8. Holly Rock (Sheila E, 1985 / original recorded in 1985)
9. Baby, You’re a Trip (Jill Jones, 1987 / original recorded in 1982)
10. The Glamorous Life (Sheila E, 1984 / original recorded in 1983)
11. Gigolos Get Lonely Too (The Time, 1982 / original recorded in 1982)
12. Love… Thy Will Be Done (Martika, 1991 / original recorded in 1991)
13. Dear Michelangelo (Sheila E, 1985 / original recorded in 1985)
14. Wouldn’t You Love to Love Me? (Taja Sevelle, 1987 / original recorded in 1981)
15. Nothing Compares 2 U (The Family, 1985 / original recorded in 1984)




2019-05-31

[live video] 2 Chainz & Amerie - "Rule The World"



2チェインズとエイメリーが共演。

人気TV番組『エレンの部屋』に出演した2チェインズが、最新作『Rap or Go to the League』より“Rule the World”のパフォーマンスを披露したのですが、アルバムに参加していたアリアナ・グランデに代わってステージに立ったのはエイメリー(39)!

2019-05-26

[new music] Steve Lacy, Lucky Daye, Shay Lia + more

・Steve Lacy - 'Apollo XXI' (3qtr/AWAL / 2019-05-24)



ジ・インターネットの最年少メンバーにして、ケンドリック・ラマー、J・コール、マック・ミラー、ソランジュからヴァンパイア・ウィークエンドまでを手がける気鋭プロデューサーとしても活躍中のスティーヴ・レイシーが、21歳の誕生日(前日の5月23日)に合わせて、初のフル・アルバム『Apollo XXI』を発表しました。  Amazon  iTunes

スティーヴ・レイシーと言えば、2017年に発表したソロ・デビューEP『Steve Lacy’s Demos』を始め、自身のプロダクションはiPod touch/iPhone上で録音・制作していることで有名(2017年末にはTEDxTeenでスピーチも)ですが、今回も大半はiPhoneでプロデュースしたのだとか。



基本的にセルフ・プロデュースで、“Playground”ではジェシー・ボイキンス三世(Jesse Boykins III)がソングライティングに関与。また“Like me”にはLAのバンド=デイジー(DAISY)のフロントウーマンであるデイジー・ハメル(Daisy Hamel)をフィーチャーしており、“Amandla's Interlude”ではその名の通り、同年代の女優アマンドラ・ステンバーグ(『ハンガー・ゲーム』など)との会話が使用されています。
アーリー00sのネプチューンズ風な“Guide”、プリンスっぽい“Hate CD”など、これまでの彼らしさもありつつ、“Lay Me Down”あたりではジ・インターネットでも聞かせたメロウネスを発露、かと思うと“Basement Jack”や“Outro Freestyle”ではラップを聞かせ、“Love 2 Fast”ではインディ・ロック的な感触に(歌声を含めるとミゲルっぽくも)なるなど、自身の音楽性をさらに広く打ち出しています。ちなみに最後を飾る“4ever”では、自身が手がけたソランジュの“Exit Scott (interlude)”を使用していますね。

また本作は、事前にi-Dのインタビューでも明かされていたとおり、自身のセクシュアリティ(バイセクシュアル)にも言及した内容になっており、“Like me”ではカミングアウトに対する葛藤を歌っています。



なお、9月6日にRough TradeよりCDとLPが発売される予定で、ボーナストラック付き国内盤も発売予定となっています。